経営者の遊び心

manager (11)日本が誇る経営者本田宗一郎の究極の遊びかもたらしたもの。
「遊びをせんとや生れけむ」
「名人危うきに遊ぶ」
という言葉があるように、宗一郎の我を忘れ、損得抜きのこのエネルギーと追求心はどうだろう。
「オートバイ屋のくせに、自動車レースに出てバカだ、気が狂った、周囲からそんなことをいわれたよ。正直いってあのとき、FIをやっていなかったら、今日(のホンダ)はなかったと思うね」
宗一郎がこう語るように、この夢と遊びは、世界中が見ている過酷な真剣勝負の中で、独創技術とチームワークを競いあいながら、スレスレのところで、社業につながっていた。
「ちょつと道路を走らせて安全だ、などというのはおかしい。レースのおかげでうちはものすごくいろいろ教わった。それも一年や二年じやあ効果は上がらない。レースにレースを重ねてだんだんと積み重なっていったんだ」
「馬力があって、バカッ速くてそれでいて壊れないクルマをつくつて、FIレースに出るんだ。あそこで勝ちさえすれば、凄い技術をもってることを証明できるんだ」
事実、ホンダは宗一郎の時代に、FIレースに圧勝したあと名実ともに世界一のCVCCエンジンを開発したのである。経営者の夢が会社の価値をあげるいい例である。