お見合い相手とバルで一杯

bar125歳の時に一度だけお見合いをしたことがあります。
父の知り合いの方の紹介ということで、どうしても断ることができませんでした。
相手の男性は国立大学の大学院を出ていて、宇宙工学博士で、某企業の勤めていました。
実家が私の地元と同じらしく、実家に帰省したついでにお見合いということになり、
3時頃、紹介者さんとその方と私の三人で会い、お茶を飲みました。
夕方近くになり、紹介者の方が帰り、私とお見合い相手二人だけになってしまいました。
映画を観ましょうかと聞かれましたが、好みが違うと面白くないし、と思い、私はあいまいに返事しました。どうしたものかと悩んでいる時に、あるバルの看板が目に付きました。
お腹もすいてきたので、何か食べませんかと誘い、二人でバルに入りました。
ほぼ初対面の人とお酒を飲むのはどうかと思いましたが、気取ったフレンチレストランの方が落ち着かない感じがして、バルは気楽でいいと思ったのです。

メニューの中から料理を選んでいると、相手の好みや好き嫌いがわかってきました。
お酒をそんなに飲まない人なんだということも判明しました。
昼間は無口だったのに、お酒が入って口も滑らかになり、互いに色々な話をしました。
最初は堅物かなあと思った人でしたが、話してみると案外いい人かもと思い始め、
終わる頃にはお互いのことをけっこう知ることができました。
結局、結婚には至りませんでしたが、それはバルでたくさん話をして、それぞれの価値観が似ていないとわかったからです。
嫌な終わり方ではなく、むしろ本音でしゃべることができ、二人ともそれぞれの幸せを願ってさよならしました。
バルに行くと、今でもお見合い相手のことを思い出し、幸せであってほしいなあと願います。